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「From Your Hunny」 百子

ーティナへ
元気か?こっちは思うように作業が進まないから帰ってくるには多分あと10日はかかると思う。
あいつも元気か?
まだ産まれて1年足らずだから俺のことなんてまだ誰なのかも判らないんだろうな…。
歩けるようになったら記念に何処かに行きたいな。
俺はともかく、お前はそっちに住むようになってから遠出してないから退屈だろう?
あと…出来れば子供抜きで二人っきりで何処かに行きたいな。
まぁ、無理な話だけど。

短い文章ですまない。
帰ってきたら色々な話してやるから…。
      夫よりー

最後の文字を見て、噴出しそうになった。
「夫」って…
そういえば私達がこういう関係になる前も「恋人より」とか見ているこっちが恥ずかしくなるような代名詞を使ってたわよね、貴方。
短い文章だけど、毎日の様に手紙を書いてくるなら書くことが無くなるのも当たり前だ。
何故週に一度でもいい手紙を毎日の様に送るのだろう…。

愛娘を寝かせた後、私はその手紙をもう一度見た。
ー私のお父さんとお母さんもこんな風だったのかな…
つい、もうこの世にはいない父と母のことを考えてしまう。
この世から魔法が消え、幻獣も消えてしまう、そんな中でも私を見ていてくれた父。
小さい頃の事だからうろ覚えだけど、父さんが母さんに寄り添って私の事を嬉しそうに見ていた事は今でも覚えてる。
ーロック…貴方も私の父みたいね。
最近やけにベタベタしてくるからいい加減うんざりしちゃって冷たい態度をとることもあったけど…

「手紙、書いてあげようかな…。」
そう思った私は机の引き出しからペンと便箋と、封筒を取り出した。
けど手紙なんてここ最近そんなに書いていなかったから正直、書く事が無くて迷った。
心配しなくても娘も私も元気よ、とかこっちは相変わらずよ、とかそういうこと位しか書けない。
その面、毎日の様に手紙を送ってくれる彼は凄いと思う。
仕方ないからあて先と送り主の名前、つまり私の事を書くことにした。
最初は送り主に「ティナ」と書こうとしたのに、ふっとペンを止めて考えた。
ーここは彼に合わせてあげよう…。

「貴方の妻より」
恥じらいを振り払ってそう書いた私は本文をどうするか考えた。


(あとがき)
とっさに思いついた小説です。
訳わかんないですね、相変わらず…
設定はロックとティナが結婚して子供が生まれた後の話です。
どうでもいいことですが…
自分にしては珍しく子供のツッコミを入れていない…!
乱文を失礼しました。

Title
「From Your Hunny」 百子
Posted
2007/10/31
Category
ロクティナ・SS

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