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「vesper」 一章―記憶

記憶とは失われるもの
記憶とは残るもの

あなたのキオクはどっち―?

  *


ふと気がつけば目の前には黒々とした岩壁が広がっている
あまり見覚えは無いが見たことが無いと言えば嘘になる

そんな景色を眺めながら少女はぼんやりと考える
だがその思考はすぐに遮られた

「起きたか?」

初めて聞く声だ
そう思い声がする方を見る


―そこには一人の男がいた

旅人のような、冒険者のような身軽な服装
額の青いバンダナ

しかし少女には見覚えの無い人間だ

「…あなたは…? 私は一体…??」

「覚えてないのか?」

少女が首を傾げているのを見ると、男は驚いたような口調で言う
一体自分がどうしたというのか?

そう考えている間にも男は未だに驚きを隠せない様子で問うてくる

「状況は覚えてる?」

だが少女は無言で首を振る
まだ落ちたときの衝撃が残っているのか、体を動かす度に酷く辛そうな顔をしながら

「…君の名前は?」

「……ティナ…」

そうティナと名乗る少女が言うと、男の顔に暗い影が差す

(…記憶が無いのか…)

「大丈夫だ…君は俺が守るから―」


失った記憶を追い求めるのか

残った記憶を忘れるのか


あなたはどっち―?

~あとがき~
意味分からないのは百も承知です
そしてタイトル変えました
最初と最後のは…シオンさんあたりが喋っていると思って下さい…(切実)
…いつまで続くんだろうなぁ…これ(涙)

Title
「vesper」 一章―記憶
Posted
2007/11/15
Category
ロクティナ・長編::☆「vesper」 司

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