最終決戦前ぐらい‥かなあ?
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「永遠なんて望まないよ」
ティナがいきなり言った。
久しぶりに二人で出かけた野原で、空を眺めていた時だ。
「私は永遠なんて望まない」
「どうして?」
よくわからない。
人は誰だって、変わらないモノを求めるから。
「例えば生まれ変わって、ロックと出会えなくて、お互いに違う人を
愛したとしても、私はそれで構わないよ」
「‥俺は嫌だぞ」
ふて腐れる俺を見て笑いながら、ティナは答える。
「だって幸せだから。私は今、とても幸せだから。
この幸せだった記憶は魂に刻まれて、生まれ変わってもきっと消えない。
愛された事実は変わらない。だから…」
ティナは俺を見つめる。
「あなたに会えて、良かった」
「ティナ?」
「ありがとう――」
そう言ってティナが深々と頭を下げたから、なんだか不安になって抱きしめた。
「最後みたいだからやめろよ」
「…お礼が言いたかっただけなの。不安にさせちゃったなら、ごめんね」
聞き慣れた、優しいティナの声。
失うなんて耐えられない。
「そう思うなら、そばにいて」
「え?」
「この一生では、俺といて」
君が永遠を望まないなら、せめて今生だけは。
「返事は?」
ティナのうるんだ瞳に気づかないフリをしてそう言うと、ティナは困ったように笑って、
それから小さな声で返事をした。
「…はい」
<あとがき>
お久しぶりでーす。
一応ロックの誕生記念なんですが…
びみょーに暗いかもっ
でもでもプロポーズチックな言葉も入ってるし、まいっか!(コラ)
読んで頂いてありがとうございました!!