※ 本作はPSP版「ディシ○ィア」的設定に基づいています。
このため本来のFF6と馴染まない部分があります。
嫌悪感を抱かれる方は、閲覧をご遠慮ください。
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ずっと、ここで、待っているよ。
……だから。
帰って、おいで。
『彼方の君へ』
本来ならば、触れる事も、ましてや係わる事もなかったはずの、異世界。
二柱の神が長く戦う、混沌の世界。
なのに、君は戦士のひとりとして選ばれて。
そして、君は、拒まなかった。
「……呼ばれているの。だから、行かなくちゃ」
凛とした声の響きも、どこまでも澄んだ瞳も。
かつての戦いと同様に、ひと欠片の迷いすらなく。
君は、俺へ告げた。
「ティナ!?」
「大丈夫よ、ロック」
泣きそうだったかもしれない俺に、微笑みかける余裕すら見せて。
君は、約束したね。
「必ず……また、ここに帰ってくるから」
あの時の、どこまでもすがしい笑みを、心に刻んで。
俺は今日もまた、空を見上げて、君を思い出す。
同じ空の下ではない、違う世界の片隅で、今君は何をしているのだろう。
剣を振るっているのだろうか。
魔法を駆使しているのだろうか。
……苦しんでは、いないのだろうか。
(………ティナ、頑張れ)
空にかざすのは、彼女と約束したときの右手。
子どもじみた気休めでしかない指切りを、真剣に交わしたあの時。
今でもその手の温かさを、柔らかさを、覚えている。
信じている。
君を、信じて、待っている。
……だから。
「……早く、帰って来いよ……ティナ」
ずっと、ずっと、待っているから。
*
届かぬ空に、思いを馳せて。
俺は今日も、待っている。
だから、必ず、帰っておいで。
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ロック誕生日前だというのに、突発的創作を投稿します。
公式サイトを見ていて、どうしても思いついてしまって…。
選ばれたのがティナであるなら、ロックは待たされてるはず!
と勝手に盛り上がって書いてしまいました。
お目汚し失礼します。
デモムービーのケフカとティナの声、案外合っていた…かも。
少なくとも、私個人的には大丈夫でした。
PSP所持していないので、ソフト購入はしませんが(オイ)