あの時他に選択肢なんて無かった
その手をとる以外に
「あの時」
世界が崩壊してから初めて来たナルシェ。
前とはだいぶ違った。
人が住んでいる気配も無いし魔物が街を我が物顔で闊歩している。
「ん?」
前を歩くロックが私の方を向く。
「貴方と初めて会った時。」
あの時はいきなり自分の意志をもって
何もわからないのにガードに追われて
そしてこの人が助けてくれた
『守ってやる』
そう言って手を差し出して
「あの時私には他に選択肢なんてなかった。」
あの時の私にはこれからどうすればいいのかなんてわからなくて
だから
「だから私は貴方の手をとった。」
誰かの言うことを聞いて動くことしかできなくて
そして私は戦いの中に身をおいた
今度は『帝国の人形』じゃなく『ただ一つ残された希望』として
「それから世界が崩壊して」
美しかった緑は失われ
空は紅く染まり
大地には恐怖と絶望が残った
「それでも私は後悔なんかしてない」
美しい緑も
蒼く広がる空も
希望に満ちた大地も
これからまた取り戻せばいい、一から築き上げればいい
皆が力を合わせればきっと出来る
人は一人じゃないんだから
「貴方の手をとってよかった。」
貴方と出会わなければ思わなかった
思えなかった
人の強さ、温もり。
「貴方に出会えてよかった。」
ケフカを、三闘神を倒せば世界から魔法が消える
私もどうなるかわからない
でもこれだけはわかってる
私は貴方に出会えて本当によかったんです
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初めまして、あかつき キョウと申します。
初めて投稿させていただきました。
ロック目立っておりませんがロクティナのつもりです。
愛はこもってます!